ミックス係数の目安をグレアム流に徹底解説!バリュー投資家が注目する指標の活用法とは?

株式投資で「割安株」を見極める際に、ベンジャミン・グレアムが提唱したミックス係数(グレアム指数)は非常に重要です。
今回は、このミックス係数の計算方法や目安、活用のポイントを詳しく解説し、バリュー投資に役立つ知識をわかりやすくまとめます。
ミックス係数とは?どんな計算式なの?
ミックス係数とは、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)を掛け合わせて算出するシンプルな指標です。
計算式は ミックス係数 = PER × PBR
です。
グレアムはこの値が一定以下である株を「割安」と評価しました。
日本株でもバリュー株投資で使われる古典的かつ強力な指標です。
グレアムが提唱した目安はどれくらい?

グレアムが目安とした水準は PER × PBR < 22.5
です。
たとえばPERが10倍、PBRが1.5倍ならミックス係数は15で、グレアムの基準を下回ります。
この水準以下の銘柄は「利益水準や資産価値から見て割安」とされやすいです。
最近の相場ではPER×PBRが25程度まで許容されるケースもありますが、22.5という目安は歴史的にバリュー投資家に親しまれてきた基準です。
どうしてミックス係数はグレアム流の割安判断に使われるの?

グレアムは「安全域(マージン・オブ・セーフティ)」を重視しました。
PERだけ、PBRだけではなく、両方を掛け合わせることで企業価値に対する多面的な割安度を測れるためです。
PERだけ低い「業績不安定株」や、PBRだけ低い「資産価値だけの株」を避けられるのもメリットです。
最近の相場でのミックス係数の目安はどう考える?

2025年現在、日本株市場ではPERもPBRも全体的に底上げされています。
TOPIX平均ではPER15倍、PBR1.3倍程度なので、ミックス係数は約20です。
これを基準に考えると、20を下回ると割安感が強く、25を超えると割高に見られることが多いです。
ただ、あくまで目安なので、財務健全性や業種特性を加味しながら見ることが重要です。
どんな銘柄を選ぶときに役立つ?

ミックス係数はシンプルなので、初心者でもすぐに計算できます。
特に大型の内需安定株や、景気敏感ながら資産価値の厚い株を選ぶときに強力です。
金融セクターは低PBRになりやすいためミックス係数が低く出がちですが、逆にハイテク成長株はPER・PBRが高くなるため、この指標だけでは判断しにくい場合があります。
まとめ
- ミックス係数はPERとPBRを掛けて割安度を測るシンプルな指標
- グレアムの目安は22.5以下で、これを下回ると割安株の可能性が高い
- 最近の日本株は全体で20程度なので、それ以下の銘柄に注目したい
- 財務健全性や業種特性も合わせて確認するのが成功のカギ
- バリュー株投資の入り口として非常に有効な指標です
ぜひ投資先を選ぶ際に活用し、堅実に資産を増やしていきましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1. ミックス係数が低ければどんな株でも買いですか?
A. いいえ。あくまで割安度の目安です。赤字や借金過多の会社は要注意なので財務も必ず確認してください。
Q2. PERとPBRはどこで調べられますか?
A. 証券会社の株情報画面や四季報アプリ、Yahoo!ファイナンスで簡単に見られます。
Q3. グレアム指数は成長株には使えませんか?
A. 成長株はPER・PBRが高くなるためミックス係数では割高に映ることが多いです。あくまで資産重視のバリュー投資向けです。
Q4. 最新の相場環境だと目安を緩めるべき?
A. 市場平均が20程度なので25くらいまで柔軟に考える投資家も多いです。ただ安全重視なら22.5を基準にすると良いです。
Q5. 他にグレアム流の指標はありますか?
A. 配当利回りや自己資本比率なども安全域を測る大事な要素です。組み合わせて活用しましょう。

